CIEエキスパートシンポジウム2004「光と健康:非視覚的影響」予稿集

x027  Proceedings of the CIE Symposium ‘04 on Light and Health: Non-Visual Effects

2005/269ページ /価格(会員)85ユーロ  (非会員)170ユーロ

このシンポジウムは,医学・生物学・生理学・心理学の専門領域と,現実的な照明アプリケーション領域における,真の学際的なコラボレーションの卓越した例を示すものである。

 数年前に発見されたロッド・コーンに続く新しい光受容器について,いくつかの側面から解説がなされた。この新たな光受容器は,明暗変化による生物学的作用解明における「ミッシングリンク」となりえるものである。この作用は,メラトニンやコルチゾール,成長ホルモンの制御から心拍数にいたるまで,ヒトの様々な生理指標を用いてここ20~25年にわたり研究がなされてきた。この光受容器は,サーカディアンリズム時計のリセットや維持における根幹を支えているようである。これらの知見を健全な照明環境デザインへ適用していく期待から,最近の全ての発見が照明エンジニアリングや照明デザインの領域に活気を与えている。

 このCIEエキスパートシンポジウム「光と健康」は,照明技術者と生理学・生物学に携わる研究者の双方において,光の生物学的影響(紫外線放射も含む)に関する知識の探求と情報交換を行う,またとない機会を提供した。照明デザインにおいて,照明光の空間的特性とスペクトル特性をどのように最適化するかに関してより良く理解するために,多くの研究結果が示された。

 短波長の青色光は,生物リズムの調整に最も効果的なようである。過度の光は,網膜障害の原因となると以前から考えられており,とくに青色光は太陽を見つめ続けることにより生じる日食盲などの主要因とされている。しかしながら通常は,太陽やその他の光源の直視による嫌悪感の生起により,実際には障害発生には至らない。紫外線は,カルシウムの生成や,骨の強化,その他の好ましい作用を生み出すビタミンDの生成において,必要不可欠なものである。また,紫外線は,ガン予防効果など,光による免疫機能向上に何らかの好ましい作用を与えているようである。しかしながら,紫外線の過度の曝露は,日焼けといった即効的なものから,皮膚の老化や皮膚ガンの発症など長期的なものまで,明白な健康リスクを生じさせるものでもある。

 このシンポジウムは以下の5つのセッションにて構成された。

(1) サーカディアンリズムへの作用

(2) 医学アプリケーションと効果的光照射

(3) 視覚障害の可能性

(4) 照明アプリケーション

(5) 今後の研究課題と選択的紫外線照射

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